小児鍼

お子様の健康と病気の治療に『小児鍼』を
(弱い小児・疳の強い小児・病気の小児)

 副作用がなく薬によらない治療法として、東洋医学が世界の注目を集め、高く評価されております。なかでも、昔より小児の病気の予防及び虚弱児の体質改善と小児の疾患予防に『小児鍼』が盛んに行われています。
 この小児鍼を正しく理解し、これを活用されますように簡単に説明致します。

小児『疳虫』とは

 疳又は疳虫とは東洋医学的な表現であり、身体の中に疳という虫がいるのではなく、小児の疳がたかぶって色々な症状を現わす状態を言います。近代医学では、小児の身体の調子が不安定なために過敏になり、ちょっとした刺激にも過敏に反応して諸症状を現わすので、一種の小児神経過敏症と考えられています。

疳虫特有の顔貌

1.表情がこわばって怒りっぽい。
2.青筋が眉間やコメカミに現われる。
3.鼻や口、目、耳の周囲がタダれる。
4.頭の毛が立ったりする。
5.顔色が蒼白い。
6.目の白玉が青い。
7.眼を開けて寝る。
8.より眼、眼やに。

疳の『症状』

1.夜泣き、不機嫌、奇声(キィーキィー)、落ち着きがなく、いら立つ等の神経症状を現わす。
2.寝つきが悪く、夜間に寝ボケたり、小さな音にもビクビク し目をさましやすい。
3.虚弱で風邪をひき易く、喉が赤く腫れて痛み、咳やゼー ゼー言う。
4.扁桃腺炎や中耳炎になり、グリグリが出来易い。
5.間食や甘い物を要求し、偏食で食事をあまりとらない。
6.よだれや乳を吐いたり、緑便又は下痢や便秘をする。
7.人に噛みついたり、自分の爪をかじる。あるいは土や砂 などを食べる。
8.寝小便をしたり、小便の回数が多くなる。
9.無意識に目をパチパチしたり、首を振ったりする。
10.体がかゆくなったり、お腹が時々痛くなる。
11.熱を出すと「引きつけ」を起こす。

疳の起きる『原因』

1.発育の速度が早いために精神と、身体の間にアンバランス状態が現れ易いために起ります。
2.小児は大脳の発達が未熟でコントロール機制が不十分なため自律神経失調を起します。
3.皮膚、粘膜が未発達のため、外からの色々な刺激(たとえば騒音、遠出、抱きぐせ、過保護等の生活環境)に過敏に反応するために起ります。
4.「疳」とは「やまいだれ」に「甘」と書いて糖分の摂り過ぎ、すなわち血液が酸性に傾くために起ります。
5.胃腸病、風邪等の病気になった時は勿論、その後にも疳虫が出ます。

◎原因としては、他にも多々ありますが、要約すれば、小児は完成した大人の身体ではなく、すべての器官が未発達で発育の途上にあります。
 従って自律神経が未完成、不安定なこの時期に急速に発育する過程に於いて起きる種々のバランスの乱れといえます。

治療の回数

 毎月3~5回、特に疳の強い小児は7回位治療する必要があります。治療の適応期は生後1ヶ月位からです。疳症状は機能性で治り易いのですが、繰り返して現れる特徴を持っています。この点を充分認識しておかねばなりません。この様な理由から小児鍼は毎月繰り返して行う必要があるのです。5~6歳まで継続することにより、この鍼が目的とする小児の疾病予防、健康増進、発育促進、体質改善が行われます。

なぜ『効く』のか

 小児の鍼は軽い皮膚接触を主体とするもので、この軽い刺激で理解出来ないほど良く効きます。
 それは何故でしょうか。藤井博士の小児鍼の研究によりますと、小児鍼は皮膚の知覚を介して交感神経(自律神経)に伝わり、交感神経によって中枢(脳、脊髄)へ、中枢から内臓へと刺激が伝えられます。
 このような刺激伝導の経過から考えますと、鍼の刺激は自律神経の作用を調整し、疳の起こる原因の項目に挙げたそれぞれの原因を整え良好にします。また内臓の働きを良くして消化、吸収、発育作用を促します。
 この他血行を良くし、免疫体の作用を亢め、内分泌作用の調節等の効果が推測されるのであります。
 これらの作用により、身体の抵抗力が増強され、小児を病より強力に護ることが出来るのであります。

療養費

・新規来院でご利用くださる利用者様には、新規登録料金500円がかかります。
・診察が必要な症状がある場合には、初検料金1,000円がかかります。

施術料…1,500円

診察時間

 
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